2015年03月12日

遮音パネルと吸音化粧板

 ときどき、楽器防音室の天井や壁に「遮音パネル」としてロックウール吸音板を施工する業者がいますが、これは使い方が間違っています。
 ロックウール吸音板は、吸音化粧板と言われる製品と同様なもので、反射音を軽減しながら音を吸音するものです。遮音材ではありません。

 通常、PBや合板、遮音材と併用して施工されるものであり、単独で遮音効果を発揮するものではありません。なかには音漏れを25〜27dB遮断すると公表しているメーカーがありますが、実際の現場では、そのような遮音効果は出ません。誇大広告です。

 また、遮音パネルという製品には鉛シートや遮音シートをPBに貼り合わせたものがありますが、これらは少なくとも木造防音室には不向きなものであり、遮音効果が低いだけでなく音響上も問題のある製品です。
*他の記事でも述べていますので、ここでは省略します。

 ちなみに音響調整に役立つ製品として、穴あき合板(通常、ラワン材、シナ材)というものがあり、昔の音楽室の壁に良く使用されていました。これは使い方によれば、軽量で効果的な防音対策にもなります。
*背面に吸音素材や軟質シージングボードなどを施すと効果が高まります。

 私の経験では、最近の音響・防音製品よりも、昔ながらの建材のほうが確実な効果が出るので無難です。
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2014年11月17日

壁の音響調節(防音室)

楽器の防音室の天井や壁に使用する音響調節用の製品に、吸音化粧板というものがあります。ロックウールを圧縮して表面に吸音処理・化粧を施した音響化粧板です。
主な用途は楽器防音室の天井・壁、会議室などの天井の反響調節です。

このうち問題となるのは壁に、この製品を使用した場合、硬いものが壁に当たるとへこんだり、傷がつきやすいという弱点。それと模様替えする際には表面に新たにボードを張ることになり、コストがかかるうえに、音響調節機能が殆どなくなることです。

防音職人では、壁の音響調節に、シージングボードと薄い合板などを重ねて施工することで、適度な響きを確保することに成功しました。クロスを自由に張り替えることもできるので、費用対効果は非常に良いです。
表面に多少物がぶつかっても傷がつくのは表層のクロスだけです。補修も簡単です。

さらに通常の音響化粧板よりも耐久性があります。耐用年数が長いというメリットもあります。
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2014年09月20日

防音室の床対策

 防音室など床の対策で費用対効果の高い防音材が少なくなったと取引先の建築士が言っていました。私も同様な経験をしており、これはメーカーが材料の高騰などを受けて製品のモデルチェンジを進めているからではないか?という推測です。
 理由はともあれ、我々防音設計を本業としているものには、頭の痛い問題です。そこで、私は昨年から安定的に入手できるアスファルト制振マットとインシュレーションボードを併用することにしました。
 両者ともにリサイクル素材を混合して加工するため、安定供給や品質の面でばらつきが少なく、想定通りの遮音性能が確保できるというメリットがあります。

 あとこれにフェルト材を加えて、さらに振動軽減効果を高めています。遮音ゴム系万能の設計仕様から脱却して、コストを抑えながら、制振性能をアップさせる取り組みを行っています。
 最近は、樹脂や再生ゴムチップを加工した遮音マット製品が多く、軽量音対策にシフトした製品が増え、値段の高い製品でも効果の少ないものがあります。
 特に床の音響・防音対策には注意が必要です。
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