2014年11月17日

壁の音響調節(防音室)

楽器の防音室の天井や壁に使用する音響調節用の製品に、吸音化粧板というものがあります。ロックウールを圧縮して表面に吸音処理・化粧を施した音響化粧板です。
主な用途は楽器防音室の天井・壁、会議室などの天井の反響調節です。

このうち問題となるのは壁に、この製品を使用した場合、硬いものが壁に当たるとへこんだり、傷がつきやすいという弱点。それと模様替えする際には表面に新たにボードを張ることになり、コストがかかるうえに、音響調節機能が殆どなくなることです。

防音職人では、壁の音響調節に、シージングボードと薄い合板などを重ねて施工することで、適度な響きを確保することに成功しました。クロスを自由に張り替えることもできるので、費用対効果は非常に良いです。
表面に多少物がぶつかっても傷がつくのは表層のクロスだけです。補修も簡単です。

さらに通常の音響化粧板よりも耐久性があります。耐用年数が長いというメリットもあります。
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2014年09月20日

防音室の床対策

 防音室など床の対策で費用対効果の高い防音材が少なくなったと取引先の建築士が言っていました。私も同様な経験をしており、これはメーカーが材料の高騰などを受けて製品のモデルチェンジを進めているからではないか?という推測です。
 理由はともあれ、我々防音設計を本業としているものには、頭の痛い問題です。そこで、私は昨年から安定的に入手できるアスファルト制振マットとインシュレーションボードを併用することにしました。
 両者ともにリサイクル素材を混合して加工するため、安定供給や品質の面でばらつきが少なく、想定通りの遮音性能が確保できるというメリットがあります。

 あとこれにフェルト材を加えて、さらに振動軽減効果を高めています。遮音ゴム系万能の設計仕様から脱却して、コストを抑えながら、制振性能をアップさせる取り組みを行っています。
 最近は、樹脂や再生ゴムチップを加工した遮音マット製品が多く、軽量音対策にシフトした製品が増え、値段の高い製品でも効果の少ないものがあります。
 特に床の音響・防音対策には注意が必要です。
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2014年05月22日

遮音パネル工法と防音室

遮音材にシフトした簡易防音工事の典型例として、遮音パネルによる防音室の工事があります。
遮音パネルと防音室
この問題は、遮音パネルのつなぎ目からの音漏れ、硬質な遮音材にシフトした防音効果の低下が主なものです。パネルに使用されている遮音材の制振能力、柔軟性、面密度などの特性によっても遮音効果は大きく左右されます。

このような工事を行う専門業者は、大半が防音製品メーカーの代理店(工務店を含む)です。どのような防音室でも、楽器の周波数特性や音響のことを考慮せずに、金太郎飴のような遮音パネル工法を一律に実施します。しかも使用する吸音材は低密度のグラスウールのみで、防音壁を15〜18センチの厚さで構築します。
*ネット上には、このような中途半端な専門業者が溢れています。

遮音パネル、遮音シート、グラスウールだけの工事による防音室は、遮音性能が余り向上せずに、壁厚ばかりがかさみます。費用対効果も低いのが特徴です。
それに木造家屋の特性を考慮せずに防音工事を行うこと自体が問題です。
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