2018年04月22日

音楽防音室は建物構造に応じた対策が必要

新築でもリフォームでも、木造の音楽教室や練習室を計画・改造するには、まず建物の構造的な特徴や間取り、周囲の環境を分析することが重要です。

木造にもいくつか工法があり、在来軸組工法、ツーバイフォーなどパネル工法、軸組とパネル工法の混合型などバリエーションがあります。
*パネル工法は重低音が共振しやすく、在来工法に比べて特段の配慮が必要
*在来軸組工法は、床補強によって防音効果や音響が向上する利点があります

防音室の計画に大きな影響を与えるのが、近隣家屋の距離です。音は距離によって減衰するので、この減衰効果を考慮すると費用対効果を高めることができます。
*金太郎飴のような分厚い構造ですべてを構築するのは無駄です。

一般的な木造住宅では、過重量で分厚い防音構造は現実として無理です。
とくにピアノは楽器としては、パイプオルガンに次いで大型であり、低周波から高い周波数まで音の幅が大きく、特性の偏った防音施工は効果が低くなります。

現在、防音室を計画中の人は、まず世の中の専門業者が手掛けている事例や工法に関する情報を収集することから始めることが有効です。
木造防音室の事例
薄い防音構造

相談事例と防音室などの現場からのショートリポートも参考にしてください。
木造住宅と楽器防音室

休日などに、じっくりとご検討いただければ幸いです。
posted by 防音職人ウェブマスター at 09:27| Comment(0) | 木造防音室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月09日

木造防音室の相談サイトが少ない

私の防音相談や電話・メールでの問い合わせにおいて、木造防音室の相談が出来る専門サイトが少ないと言われます。

モデルルームは実際の新築住宅やリフォームを行う木造建物と状況が違うので、木造防音室の性能と乖離することがあります。
とくに木造在来工法の現場で建築されるピアノ防音室は、音響・遮音性能の測定データ、契約者の体感報告などをフィードバックさせて設計しないとうまく行きません。

それは防音材メーカーの試験性能と現場での効果が乖離することからも明らかです。
そこで、事前に専門業者に相談して提案書をていじしてもらうことが重要になってきます。
この作業を軽視する専門業者には、木造防音室は設計・施工できないと思います。

防音職人では、相談・コンサルティング業務を重視して活動していますが、零細な自営業のため、国立音楽大学発祥の地である「国立・西国立」で音響・防音相談を行っています。
相談場所
防音相談特設ページ
posted by 防音職人ウェブマスター at 09:25| 木造防音室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月09日

住宅業界大手でも木造防音室の実績は少ない

関東では、誰でも知っているような住宅メーカー大手4社に木造防音室の施工実績を聞いてみました。

鉄骨の戸建住宅の防音室(ピアノなど)の実績はあるが、木造戸建住宅の音楽防音室は大半が専門業者に外注しているという返事でした。
なかには、自社の音響・防音仕様を住宅パンフに掲載していても、それを適用した現場は殆どないと言われました。要するに防音効果の具体的な現場測定データもないということです。

ですが、自社パンフにはD-50とか遮音性能の想定レベルが明記されているものがあります。遮音性能は保証の対象外で、あくまで目安だということです。

先日、防音相談にお出でになった施主と新築業者(業界大手)の施工担当が言うには、自分たちは直接、防音室を施工した経験そのものがなく、社内の防音室のマニュアルは、あくまで内部資料であり、性能保証のための設計仕様ではないということらしい。

これは、パンフレットの内容をそのまま鵜呑みにはできないという事例です。

その会社が打合せが終わった後で、施主と私に本日は大変勉強させていただき、ありがとうございましたと挨拶していました。これで安心して工事が出来ますと。
ですが、この会社は内部規定があり、市販品しか現場で使えないのです。
私が提示したのは、市販の防音材や建材を活用した場合のベターな設計・施工仕様です。

それでも、住宅メーカーの設計内容に比べれば格段に防音性能も音響効果も良いです。
私の役目は音響・防音対策のコンサルティングでした。
posted by 防音職人ウェブマスター at 08:04| 木造防音室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする